
ワンキャンパスで分野を超えた学びが集い、文武両道と地域との関わりを通して学生が成長していく城西大学。その教育プログラムの背景には、1965年の建学以来、変わらぬ教育理念があります。本記事では、2026年4月に就任された坂本武史学長に、城西大学の建学の理念、地域との協創、そして目指すべき姿についてお伺いしました。
目次
- 豊かな人間性は「問いかけ」から育まれる
- 多くの人々との協創から新たな価値が生まれる
- 地域での活動を通じて自分を発見してほしい
- 学部を超え、地域と連携した「知の総和」を目指す
- 次回へと続く――空間の進化で「共感が循環する大学」を実現する
豊かな人間性は「問いかけ」から育まれる
――城西大学の建学の理念「学問による人間形成」にはどのような思いが込められているのでしょうか?
坂本学長:「学問による人間形成」は城西大学の創立者である水田三喜男先生が、さまざまな人生体験からたどり着いた言葉です。「学問」とは、その言葉の通り、問いかけを通して学ぶことです。人は問いかけを通じて、自分の考えたことは正しいのかを考え、自分自身と社会の関係を理解し、その関係のなかで人間性を養っていきます。
今、AIの時代となり、AIに問いかければ即座に答えを教えてくれるようになりました。便利な一方で、自分で考える力を養う機会が失われ、調べる力や批判する力が落ちています。
だからこそ、「学問による人間形成」が重要な時代だと言えます。問いかけることで自分と社会、自分と世界の関係を知ることの大切さを説く建学の理念はとても素晴らしいと思います。

多くの人々との協創から新たな価値が生まれる
――城西大学では「協創」を教育のキーワードとして掲げています。
坂本学長:「協創」は建学の理念を今の時代に合ったかたちで表現した言葉です。さまざまな他者と協力しながら主体的に問いかけ、深く考え、学んでいく。そして人との関係のなかで自分に問い続ける。そこから社会の課題と向き合う力が育まれるとともに、新たな価値が生まれます。多くの人々と「協力」し合うことを重視しているため、「共創」ではなく、「協創」なのです。

城西大学は総合大学であり、文系と理系の学部がありますから、異なる専門性や考えを持った学生たちが共に学んでいます。また、文武両道の環境の中で、スポーツに長けた学生たちとの交流もできます。そして、地域との連携によってキャンパスの外に飛び出し、世代の異なる方々から学ばせていただき、新たな価値を一緒に創っていく。城西大学では、こうしたさまざまな機会を設けて、学生の協創力を高めています。
地域での活動を通じて自分を発見してほしい
――地域連携に力を入れている理由を教えてください。
坂本学長:城西大学では地域や企業との連携を教育の重要な柱のひとつとして位置づけています。まずは、学生と教員が地域の現場に入り、住民やNPOの方々とともに、地域課題の解決やまちづくりに継続的に取り組み、地域の活性化に貢献する教育活動を行っています。
自治体や企業と連携したインターンシップも行っており、やり遂げることを通じて主体性や能動性を養うことができます。大学在学中から、そうした力を継続的に培うことで社会人として就職後に必要な人材として成長できるのです。

その他にも、小学校や中学校へ教職員や学生を派遣し、理科実験や体験授業などを行う小・中・大学連携の取り組みも続けています。また、高校との高大連携では、高校生が取り組んだ探究活動を大学で発表するなど、高校生が大学の学びに触れながら探究を深める機会を提供しています。
学生たちには、地域連携の活動を通して自分を「発見」してほしいと私は考えています。日々の生活の中で自分に自信が持てない学生もいるでしょう。地域との活動では、自分の意見を受け止めてもらえたり、行動を認めてもらう機会があります。そういった機会を通して、思いもよらなかった自分の長所や適性を発見することができると思います。
本学では、大学を地域に開かれた「知の拠点」として位置づけ、地域とともに人材を育てる大学でありたいと考えています。
学部を超え、地域と連携した「知の総和」を目指す
――今後、城西大学の教育はどのように発展していくのでしょうか。
坂本学長:「知の総和」という考え方が重要です。今後、少子化が進む中で、大学を取り巻く環境は大きく変化していきます。しかし、大学は学生への教育だけでなく、地域の教育や人材づくり、医療など幅広い役割を果たしていますので、大学がなくなると地域としても大きな損失になります。
大学は生き残っていくために、これまで通りの教育や研究を行うだけでなく、社会とともに新しい価値を生み出す役割を果たさなければなりません。そのためには、みんなで協力して知を持ち寄り、総和することで新たな価値、新たな教育を生み出す「知の総和」が必要なのです。

総合大学である本学は理系と文系の枠を超えた密接な連携が可能です。地域連携をさらに発展させていくとともに、大学間連携や産学連携を強化し、社会の課題解決に貢献できる教育と研究を進めていきたいと考えています。
これまで「学問を通じた人間形成」と「協創力」を理念に教育活動を行ってきた本学は、知の総和を実現する大きなポテンシャルを持っていると思います。
次回へと続く
――空間の進化で「共感が循環する大学」を実現する
「学問による人間形成」と「協創」を理念として学生を育成する城西大学では、環境づくりに力を入れています。後編では坂本学長に、居心地のよい空間が可能にする「共感が循環する大学」への挑戦についてお聞きします。
〈インタビュー・撮影協力〉
城西大学
所在地:埼玉県坂戸市けやき台1-1
公式HP:https://www.josai.ac.jp
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